1月の勉強会報告
1月25日、中央区銀座の中小企業会館で勉強会を開催し、会員12人が出席しました。
今年最初の会合となった今回は「意見交換会」を企画。昨年の活動を振り返りながら会員各位の感想や評価を明らかにして、今年の活動にフィードバックすることが目的です。
はじめに、昨年の活動を総括した宍戸チェアマンは、「文字の使い方」や「色の使い方」などにさまざまな配慮や工夫を加えることで、一般の人から子どもや高齢者、障がい者、外国人、色覚障がい者まで、誰もが使いやすく見やすいメディアの提供を目指す、「メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)」の推進について言及しました。
2度の勉強会の実施と、7月に開催されたイベント「ラベルフォーラム」へのブース出展を経て「一定レベルの知識習得とViepsのMUD推進をPRできた」(宍戸チェアマン)と評価しました。これを受けて今年は、データ作成やこれを生かした提案方法など、実務に踏み込んだ内容を施行したいとしました。
これに関連して、今年はMUD担当チームを発足して活動を推進していく方針を固め、「MUDに対する会員の理解度をより深め、自社に持ち帰って仕事や社会貢献に還元してもらえるよう取り組みたい」と意気込みを語りました。
MUDについては、会員からも次のような意見が出ました。
「(MUDは)これまで何社かに提案したが、クライアントの担当者レベルでは好反応。しかし、そこから先にはまだ届いていない。本採用にはあと一押しが伝え切れていない印象」
「ユニバーサルデザイン(UD)に配慮された書体で作成したラベルサンプルを従来品に添えて持参したところ、『UD書体の方が見やすい』と評価され、以降デザインを変更した。こっちから提案すれば反応はある」
「MUDはためになった。ただ、社内にしっかり教えられる程習熟度は高くなく、また当社ホームページでも〝MUDに配慮したデータを作ります〟と掲げるには早すぎるというのが現状」
こういった推進に期待する声があがり、宍戸チェアマンは「1年でどこまで到達するのか未知の部分はあるが、徐々に知識習得を図ることができれば」と述べました。
続く議題は「今年の勉強会の実施内容について」。各員に発言機会が与えられ、それぞれ提案や要望が挙げられました。
素材メーカーの会員からは、「基材の最新動向に関する勉強会のほか、Viepsでほかにはない特注基材の開発を企画してみては。時間がない中で何か新しいものを作るのは難しいとは思うが、折角なので世の中にないものを仲間とディスカッションして、『こんなものがあったらいいのに』というものを形にすることができれば」と提案。
また、「共通の基材を提供するので、各社が個々の技術を利用して『こんなモノができた』と成果発表会を実施してみては。皆さんの技術で『こんなモノができた』を披露し合う中で発見が生まれ、次は『これはどういった場面で生かせるか』と、各員の知識を借りて製品技術をブラッシュアップすることができる。このように、新しい使い方やマーケットを生み出すことが、Viepsでできるのでは」といった意見が出されました。
このほかにも、会員の得意分野から「ラベルと近しい存在である紙器に関する勉強会」、「一度仕事を取ればなかなか離れず、一緒にシールの需要が生まれるカードに関する勉強会」が提案されました。
宍戸チェアマンは「ブランドオーナーを招いて話を聞いてみては。実際にラベルを使う側の人から、本当はどう思っているのか、どう評価しているのかを知ることで、違う観点からラベルの存在を知る意味でも意義深い。このように、Viepsでは今年も情報提供していくが、あくまで機会を選択して情報の有効性を判断するのは皆さん自身。実施したい内容については随時募集するので、いつでも提案してもらえれば」とまとめ、意見交換会は終了しました。
出席者は新規分野の提案や新たな活動領域の可能性を確認し、今年の活動に強い期待感を示していました。