10月の勉強会報告

任意団体Vieps(宍戸伊助チェアマン)は10月15日、月例勉強会を開催しました。
今回お邪魔したのは、千代田区佐久間町にある(公財)東京都中小企業振興公社の秋葉原庁舎。同会議室での勉強会に15人が参加しました。

はじめに、総合支援部の石坂悠人総合支援係長が、公社の事業概要や主要な支援メニューを説明。同氏は「都内の中小企業約40万社のうち、のべ6万社が公社を利用します」とし、カテゴリー別に▽創業▽事業化▽成長・安定▽承継・再生、を設けて「企業のステージに併せた資金、経営の両輪で支援しています」と説きました。

加えて同氏は、都内企業の倒産件数状況や経営者の平均年齢、業種・支援内容別の相談実績割合などをグラフと数字を添え実態に言及。

「直近20年で平均年齢は19歳上がるなど事業承継は進んでいません」などと分析結果を示しながら、公社の支援体制や相談項目を分野ごとにていねいに紹介。持続的な企業経営に向け、専任者によるサポート体制を準備する機構の有効な利活用を促しました。

当日はこのほかに、「失敗事例から学びを得たい」とのVieps会員からの事前リクエストに応じて、もう1講座を企画。「企業の栄枯盛衰 S電機の事例」と題して、同課の大石真弘アドバイザーが講演しました。

旧松下電器産業と三洋電機の両関連会社で勤務してきたという同氏は、社員として実際に内部から見てきたトップの方針、社風、ヒット商品以外に人事からガバナンスの実態まで、双方の社歴を追いながら趨勢を比較。

性質上ここで詳細は書けませんが、日本を代表する家電メーカー2社が方やブランド消滅、方やブランドを吸収し国内大手として生き残る差異を「事業承継の成功と失敗の差」と持論を述べ、自らの経験則を踏まえた〝歴史の裏側〟を会員経営者らへ詳らかに語ってくれました。