12月、1月の勉強会報告

任意団体ヴィープス(宍戸伊助チェアマン)は12月10日、オンライン会議ツールZoomを使用して月例勉強会を開催しました。

今回は「印象力向上セミナー」~第一印象でビジネスチャンスを勝ち取る~を演題に、ビジネススキルトレーナーでイメージコンサルタントとしても活躍なさる、recurico代表の大塚久理子氏に講演いただき、17名が参加しました。

大手保険会社で企業コンプライアンス策定のセクションに従事した後独立、サロンやスクール運営の採用や人材育成に携わり、現在のビジネススキルトレーナーでイメージコンサルタントの職に就いたと自己紹介。コロナ禍では新人研修も対面からオンラインに移行していますと語る大塚氏は「マスクで表情が見えないので教える側も伝わっているのか画面上から読み取りにくく、上司の表情から〝顔色をうかがう〟こともできない上、誰がどの先輩だと識別も困難な新入社員こそ大変な苦労をしています」と難しさを示しました。

その上で、大塚氏は印象に関するセミナーの趣旨や狙いをこう説明しました。

第一印象は●秒で決まると言われています。出会った瞬間の印象によって、そこから始まるビジネスに大きな影響をおよぼすものが「色」です。

「一緒に働くメンバーからどのような印象で見られたいか」「取引先からどのような印象を受け取ってほしいか」「安心安全とは何色か、活気ある会社とは何色か」「そもそも自分のテーマカラーをどう探し出すのか」。これから座学とワークを通じて、ご自身の「テーマカラー」を探し出しましょう。

人の第一印象が決まるのは「3秒」であると言われています、と冒頭の答えをを詳らかにした大塚氏。印象を決めるには3つの法則があるとする「メラビアンの法則」に基づくと、55%と過半数を占めるのが「見た目(視覚)」だそうです。次いで38%の「声の大きさ・トーン(聴覚)」で、「話す内容」はわずか7%だそうです。

もし今日の勉強会が対面方式だったら、と同氏。「仮に私が真っ赤なドレスを着て登場し、講演したとします。1週間後2週間過ぎ、数カ月後に『何についての講演で、どんな話をしていたか』説明できるでしょうか。ほとんどの人が内容の詳細まで覚えていないでしょう。ただし『何だっけ、12月に講師してくれた人あの赤い人』と、内容は分からずとも赤い服を着ていたということは意外と覚えているものです」

真っ赤な唐辛子も載る料理のカラー写真と同じ図柄のモノクロ写真だと、どちらから辛さや熱さが伝わってくるか。赤と青、「情熱」「清潔さ」の言葉にふさわしいのはそれぞれどちらの色か。なぜスポーツの対戦でレフェリーは黒を着用するのか。多くの対比事例やケーススタディーから、色が人に与える印象と、それを利活用し社会実装している具体事例を知り、色彩学を習得しました。

普段、衣類に小物など無意識のうちに選び、身につけている色。色が本来持つ人に与える印象をきちんと学ぶとともに、カラー診断を経て自身のテーマカラーを知る。その色が相手にどういった印象を与えているのかを理解した上で、シーンによってポイントとなる色を使い分けながら能動的に相手へ与えたい印象を残してビジネスを有利に展開していく――。対面の機会が減りオンラインが増える状況下だからこそ、能動的に印象力を向上させるための具体的なイメージ戦略の妙を、ワークも交えながら90分間学びました。

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なおヴィープスは1月の勉強会で、再び大塚講師が登壇。『ハラスメントを発生させない環境づくりへ』~無知と無自覚がハラスメントを招く~のテーマで講演いただきました。

ハラスメントに関する法律や世間の価値観は、常に変化しています。かつては問題視されなかったことも、時代の流れとともに見方が変化し、ハラスメントと認定されることもあります。現状にあったハラスメントへの理解を深めるとともに、ハラスメントを発生させない環境を作りましょう。

大塚氏はこう呼びかけ、「ハラスメントの基礎~無知と無自覚がハラスメントを招く~」「パワハラ危険度チェック」「パワハラの原因」「パワハラと指導の違い」「アサーションの活用~アサーティブコミュニケーションの手法を活用する〜」の項目に区分け。コンプライアンス策定や人材育成の分野に長年従事する同氏の実体験に戻づくケーススタディーも数多く交えながら、体系的に知識を習得しました。