8月の勉強会報告

任意団体ヴィープス(木原一裕チェアマン)は8月24日、オンライン会議ツールZoomで勉強会を開催。今期入会を果たした2社が講師を務め、それぞれ得意分野の知見を披露しました。

はじめに「自分で書く補助金申請のすすめ」の演題で、㈱丸紀印刷の金光雅志社長が講演しました。

「シール印刷の基礎知識と基本マニュアル」を2月に出版した金光社長は今夏、安定品質を生み出す技術の伝授や工場マネジメント業務を主体とするみやびコンサルティングを設立。新規事業に関連して、助成金や補助金申請に抑えたいコツや勘所、本質を説きました。

金光社長は▽ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金▽事業再構築補助金▽先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金、などの設備投資に有用な代表的な補助金を例示。特徴や近年の取得傾向、報告義務の有無を詳説しました。

「申請には自社の経営計画を作成する必要があり、これが大変重要。自社を客観的に見つめ直し『今後設備投資をしてこんな事業をしたい』と、未来と向き合い発展に向け具体的な事業計画を策定すること。極端な話、仮に採択されなくとも〝事業計画を作る〟ことが補助金申請に臨むメリットと言えるでしょう」と説きます。

関連して、コンサルタントに作成を依頼するより自分で申請書を作ることを強く勧めると同氏。「もし申請が採択されたら、取引銀行にアピールを」と、自身の経験則も踏まえ真意を次の通り説明しました。

「着手金に成果報酬の10~20%と、自分で書けば百数百万円の支払いが不要に。また〝自分で書いた申請書で採択された〟事実は副次的なメリットも生みます。取引先の銀行には▽将来を見据えきちんとした経営計画を作ることが出来る経営者▽自分の考えを文章で他人にうまく伝えることが出来る経営者▽補助金により会社の企業価値を高めた経営者、といった評価が自動的に付与されます」

一度採択されるとコツやポイントが分かるため、何度も通すことができるようになる、例え毎回採択されなくても平均的な採択率よりは高い確率で採択されるなど、会社や事業に対する情熱が大幅に上がると語る金光社長は「とにかくまずは挑むべき」と強調。「得るものは絶対あるはず。それでも不安なら、みやびコンサルティングにアドバイスの依頼を(笑)」と結びました。

続いて、㈱スズパックの鈴木健二社長が講師に。「Zoomのブレークアウトシステムでグループワークをしてみよう!」と、コロナ禍で運用を開始したZoom「ミーティング」機能以外の使い方について実践形式で解説しました。

同氏はZoomを含めた複数のオンライン会議ツールを一覧表にまとめ、専用アプリの有無・最大接続人数・録画・セキュリティー性などといった機能の差異を明示。「目的に合致した〝できること〟の選択を」と説いた後、参加者を3グループに分けてワークを実践しました。初回の実施につき「未来のヴィープスについて」と論じやすい議題に定め、「ホワイトボード機能」で意見をまとめるよう指示し15分間議論しました。

ミーティング後は再度集合して発表に。勉強会の動画を閲覧可能に、外部の新規企業を呼び込むのと参加しない会員を呼び込む策は〝活気ある組織にする〟を目指すにしても一様ではない、参加者満足も高めたい、自らも愛着を実感し持続的な参加意欲を生む組織にしていきたい――など、さまざまな角度から運営への問題提起や提言、今後への期待を報告し論じ合いました。