3月の勉強会報告
任意団体Vieps(木原一裕チェアマン)は3月22日、月例勉強会をオンラインで開催。会員ら17人が参加しました。
最初に木原チェアマンが、新型コロナウイルス感染症の影響で2年連続の書面決議となった「第17回定期総会」の実施報告を行いました。宍戸伊助前チェアマンの副代表就任をはじめ、上程された全6議案は全会一致で可決・承認されたことを告げました。
このうち前期活動報告(1号議案)として、木原チェアマンは(一社)日本印刷産業連合会の協力で「グリーンプリンティング(GP)認定制度」の申請と取得に向けた2回講演や、印刷会社が一から始めてSDGs達成に臨むための全3回の集中講座実施を報告。また今期事業計画(3号議案)として、東京外のエリアを訪れる3年振りの工場見学会を挙げました。
また今回、議案書を送付した際にアンケートも実施しました。「どういった勉強会の内容を希望しますか」という問いに対して寄せられた会員からの回答を複数テーマ読み上げ、こうした中からも積極的に採用していく旨をチェアマンが告げました。
後半は、㈱三條機械製作所による講演を実施しました。大阪営業所の藍田雄高係長が、今春発表した凸版間欠機の新モデル「JNAS」と、同機に実装可能な自動見当・監視システム「ARCS」に関して、スペックや設計コンセプトなどについて一部動画を交えながら概説しました。
この中で同氏はJNASについて主たる特徴を▽要求品質を確実に再現する見当精度のさらなる追求▽お客さまの声を反映したクイックジョブチェンジ、と説明。前者については「セクションドライブで高速でも安定した見当精度を実現しました」、また後者については「主に7つの項目を追加、改良しました」と述べて、▽プレートシリンダーのワンタッチ着脱仕様▽印圧のオンオフはボタンでのワンタッチ操作▽印圧調整はメモリー追加で可視化…などと7つの新機構や改良点を解説しました。
またARCSについては「見当の修正や監視するだけでなくプラスアルファーの絹を実装した」と説明。印刷した際の諸条件を記憶することができ、リピート印刷の際にそれを呼び出せるほか、印刷後にどれくらいの見当精度だったのかを「見当ログ」として表示可能で、保存管理できるということです。
「稼働率・平均運転速度・ヤレ紙長さといった稼働データを数値化して、生産管理に活かせるデータ表示する機能や、ほかにもメンテナンス時期を伝えるお知らせ機能も実装します」などといった同氏の説明の後、各種機能やマシン構造、従来機との差異や設計コンセプトなど藍田課長の講演時間を上回る勢いで会員の質問が止まず、同機に寄せる関心と期待値の高さを実証していました。
木原チェアマン
あいさつ(要旨)
このコロナ禍も3年目に突入し、人々の行動も含め世の中は大きく変容している。今後、感染が収束したとしても以前と同じ状態には戻らないと言われている中、事業存続のため経営者は環境の変化に応じた柔軟な対応が求められている。
すべてオンライン開催となったわれわれの勉強会だが、前期は「人と地球に優しく」をテーマに健康経営、グリーンプリンティング、SDGsと足元の変化に応じていくために必要な知識を学んできた。今期も引き続き、状況に応じて会員企業の発展につながる情報発信や勉強会を企画していく。また今後感染状況を睨みながら、本格的にハイブリッド形式の勉強会の開催にも臨みたい。