5月の勉強会報告

Viepsは5月15日、省電力ソリューションを提案する日本テクロ㈱と日本テクノ㈱、そして防虫・毛髪対策のサポート業務を手がけているイカリ消毒㈱の3社を招いての勉強会を開催しました。
世界的に広がる省エネ化の波はもとより、原子力発電事故などの理由から、今年の夏は省電力化が求められていますが、一般印刷業よりもUV印刷の普及率が高いラベル印刷会社にとって、UVランプや排熱などによる消費電力はバカになりません。やはり関心が高かったのか、当日の勉強会には、22人が集まりました。

勉強会では最初、日本テクロの平田弘一郎課長が、工場内およびオフィスのLED照明化による省エネルギー対策の効果を説明しました。

平田課長は、LED照明の特徴について、従来の蛍光灯とLED照明の効果検証を紹介。LED照明の特徴として①4万時間点灯という「長寿命」②30~80%程度の電力削減を実現する「省電力」③蛍光灯や水銀灯に含まれる水銀を使用していない「水銀レス」④紫外線をほとんど含まない「UVレス」⑤すぐに点灯できる「瞬時点灯」、以上5点をあげました。
そして、それを踏まえた上で、オフィス照明や誘導灯、非常照明のリニューアルを提案しました。
その他にも、産業用太陽光発電やリチウムイオン電池を活用した蓄電装置などについても、説明しました。

日本テクロ㈱
東京都品川区上大崎1-1-17 LSビル
☎03-3445-6821

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次に、イカリ消毒の小西正彦次長が、ラベル製造などの工程において問題視される防虫あるいは毛髪落下の対策方法について解説しました。

同社ではかつて、消毒薬を中心とした防虫方法を顧客に提案していましたが、昨今の『食の安全・安心』に対する意識の高まりを背景に、昆虫の特徴や習性を分析し、できる限り薬品を使用せずに防虫を行う方法に着手。近年では、食品・飲料をはじめ工業など幅広い分野での取り引きがあるとのこと。
小西次長は「昆虫には種類によって飛行や歩行などの特性があり、また、活動の時間帯や飛行する高さ、好む匂いなどさまざま。それを研究することによって、薬品に完全依存せず少量、かつ適切な防虫対策を実現しています」と説明しました。
また、毛髪落下を防止する組織の構築サポート体制についても紹介。毛髪は毎日、約55本も生え替わるため、従業員の数をかけた場合、大変な本数が作業場に落下する可能性を秘めています。そのため、帽子や作業着などを正しく着用するように義務づけることはもちろん、「1本程度なら」ではなく「1本ですら」の危機意識を持つことを強調しました。

イカリ消毒㈱
東京都新宿区新宿4-3-25
☎03-3350-5192

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最後に、日本テクノの田村大輔所長代理が、電力マネジメントシステムを説明しました。

その中で、3月に発生した東日本大震災による原子力発電所事故の影響から、管轄内においては事業者・一般家庭を問わず、使用電力量15%削減を求められている現状を報告するとともに、電気料金の仕組みや省電力化の方法を紹介しました。
電気料金の仕組みは、基本料金+電力量料金+消費税で構成されており、特に基本料金とは、基本料金の担架×契約電力±力率修正額となっています。
ちなみに契約電力とは、過去1年間の最大需要電力(最大デマンド)であり、日ごろから節電を心がけていても、たまたま1度でも電気を使いすぎた30分間があれば、それまでの節電の努力が、すべて水の泡となってしまうとなってしまう点を指摘しました。
さらに省エネのための3方策として、「エネルギーの運用改善」「設備改善」「調達改善」がカギとなることを明言。モデルケースをあげて解説しました。

日本テクノ㈱
東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル50階
☎03-5909-5469