山形研修会を実施しました

Vieps(宍戸伊助チェアマン)は6月13日、山形県で研修会を開催しました。サブタイトルは「Viepsさくらんぼツアー」とし、17人が参加しました。
ツアー一行はかみのやま温泉駅に集合しました。すでに前日から東北に入り、仕事をされた方、山海の珍味に舌鼓を打たれた方などもいらっしゃいました。メンバーはそれぞれ自動車に分乗し出発。訪問先の進和ラベル印刷㈱の垂石陽治常務のご案内で、地元のそば屋さんに寄り、腹ごしらえ。名物の板そばや重箱のように積み重なった十割そばなど、思い思いのメニューを楽しみました。

①進和ラベル印刷を訪問

さて、最初の訪問地である進和ラベル印刷(山形県上山市蔵王の森)は、蔵王の森工業団地の中にありました。屋上看板に「小さな顔で大きな力」「ラベルパワー」と自社のキャッチフレーズがあり、遠くからでもその社屋が視認できるというのは、他のラベル印刷会社ではないとてもすばらしい特徴でした。
社屋に到着すると、晋道純一社長をはじめ、社員の方々がセミナールームでわれわれを迎えてくれました。
まず、同社の歩みを動画で拝見。創業当時の晋道社長のお姿や、旧社屋などの映像が音楽とともに流れ、成長の様子を非常に分かりやすく説明していただきました。

同社は1987年、山形市上町にて「有限会社 進和」として創立されました。当初は包材の販売代理店でしたが、ラベル印刷の需要が多いことから、印刷機を導入し、次第にラベル印刷を本業としていきました。
94年には現在の場所に本社工場を移転し、㈱進和に組織変更し改称。その後は規模の拡大とともに増築を重ね、工場設備を整えられ、2001年には現在の社名となりました。
10年庄内支店・工場を酒田市に新設していますが、その直前の09年に晋道社長が大病を患われました。晋道社長の言葉を借りると「病気をしたおかげで、自身のやらなければならないことが明確になった」ということで、この庄内支店・工場は社長の病をバネに生まれたものとのことです。11年には25周年を迎え、記念の式典や冊子の刊行を行うなど、常に成長を続けています。

晋道社長は歓迎のあいさつで「『金なし、物なし、信用なし』のないないづくしで始めた当社ですが、28期目を迎えました。ここまで来られたのすばらしい出会いがあったおかげです。ラベルは多品種、小ロットという現代の商流にあった製品です。このおかげで、成長できました。今日はわずかな時間ですが、余すところなく当社をご覧ください」と述べられました。

◇工場見学と質疑応答

工場見学は一行が2班に分かれ、ご案内いただき、施設を拝見しました。
施設内には最新ののり面印刷付きの凸版間欠機が稼働しており、このほかにも平圧機や凸版輪転機など、多数の印刷機を導入しておられます。工場設備では換気システムが特徴的で、換気口にはフィルターが巻かれ、ちりやほこり、虫などの混入を防止するなど、品質に細心の注意が払われていました。われわれも帽子を着用し、皆同じスタイルで工場を回りました。
見学後の質疑応答では活発な質問が出ました。
Q:若い方が多いが定着率は
A:工場は五十数名在籍しているが1年で退職者は2名。定着率は高いと思う
Q:ラベルコンテストの受賞履歴がすばらしいが、ビジネスへの影響は
A:直接に大きな影響があったということは言えないが、がんばっていることでいい会社だと思っていただいているようだ。皆さんの手元にある山形新聞、2014年2月13日号には「世界ラベルコンテストで2冠」の見出しで、カラーの記事を載せていただいた。すべて良い影響だ

最後は同社の社屋前で記念撮影し、次の訪問地に向かいました。

②太陽機械製作所・山形工場

2番目の訪問先は㈱太陽機械製作所・山形工場です。
岡倉登社長をはじめ、小山正浩取締役副社長、菖蒲 久雄取締役・山形工場長、越智政人(取締役・営業部長兼大阪営業所長らが、そろって山形に来ていただき、歓迎を受けました。

最初は学校の教室のような同社の立派な会議室にご案内いただき、役員の皆さんがそろう中歓迎のあいさつをいただきました。
岡倉社長は「当社は50年以上の歴史がありますが、この工場も建設から30年、当社の歴史の半分以上は、山形工場から製品を出荷しています。ここには展示会では見ることのできない珍しい印刷機や加工機があります。細心のフレキソ機やデジタル印刷機を時間の許す限り見学してください。今日は当社の役員のほとんどが、ここに集まっています。当社のことや機械のこと、何でも質問していただきたいと思います」とあいさつされました。

◇最新機や珍しい機械も

工場では最新のフレキソ印刷機「TFX-350」の性能や機能ももちろんですが、青と赤の鮮烈な配色が印象的でした。
また、フルカラーのUVインクジェット印刷機「Vivace!」は可変情報などの印刷が可能で、出力解像度は1200dpi、印刷速度は毎分50m(600×600dpi)十のことでした。
このほかフォーム印刷機にさまざまなオプションが付き、貼り合わせなどの加工ができる製品や、大型のスリッターなど、普段目にすることのない製品も多く紹介いただきました。
質疑応答では、昨年同社が発売したオフセット間欠機「ZX-320」に話がおよび、小山副社長から「すでに導入実績を得た。そのほかにも引き合いは多く来ており、これまでにない反響と動きがある」とお答えいただきました。

◇即席サクランボ狩り!?

こちらでも最後に記念撮影を行いましたが、その途中、広い駐車場を横切ると、山形名産のサクランボの木が植えてあり、社員の方からの「どうぞ食べてみてください」の言葉にメンバー全員が木の下に集まりました。ちょうど熟した「さとうにしき」はほの甘く、他では味わえない即席のサクランボ狩りとなりました。全員が少年に戻ったような、この旅の中でも最高の瞬間の一つでした。

見学終了後は、山形駅前の「山形まるごと館 紅の蔵」に移動し、懇親会を開催しました。同館は山形の名産を集めたおいしい料理とお酒を出してくれる施設で、ツアーメンバーと訪問先の2社の方にも参加いただき、楽しいひとときを過ごしました。
ご協力をいただいた2社に感謝致します。ありがとうございました。