12月の勉強会と忘年会報告

Viepsは12月5日、年内最後の勉強会と忘年会を行いました。
今回講師を務めたのは、東大阪の永井印刷㈱、永井謙太良社長です。永井社長は10月、既存のラベル印刷機を使用して粘着塗工を行うための技術を考案し、その手法を発表。講演では、当技術に関する説明を行いました。

通常ラベル印刷会社が自社で粘着塗工を実施するとなると、数百万円台のユニットから数億円の専用塗工機まで、相応の設備、設置するスペースなどが必要となります。新規技術最大の特徴は『輪転機や間欠機、平圧機や半輪転機でも塗工が可能』という点に尽きます。
永井社長が配布した粘着塗工サンプルを、会員一同興味津々の様子。粘着力を確かめてみたりのりの臭気を確認したりしています。

既存の印刷機で粘着塗工を実現するに際しては、専用の資材を用いると永井社長。
東洋紡の樹脂版、加貫ローラ製作所のつけロール、ノーテープ工業の粘着剤を使用しながら「どういった工程を経て」「どういった機能特性を持つ上記専用資材により」「どんなラベルを製造することによって」「粘着紙メーカーの製品を購するのと比べて何が優れ何に有効か」等々、開発の経緯と狙い・製造方法・成果と課題などを図解を交えながら約60分間、丁寧に説明しました。

質疑応答では「どのくらいまで(粘着剤を)盛れるのか」「購入した場合に比べて採算が取れるのは何m以上になるのか」「損紙はどれくらい発生するものか」「のりの種類は今後増えるのか」といったベーシックなものから、具体的にココの仕組みはどうなっているのか・この部分はなぜそんな工程を必要としているのか・当技術によって製造したラベルでは、こういう用途向けには厳しいのではetc、専門的な技術論や運用上の指摘まで次々と寄せられました。永井社長は同技術を“ブラックボックス”にしてしまうことなく詳らかにして、一つ一つ回答していきました。

終わりに、加入後2回目の参加となる福岡の㈱創美から、田中正義工場長が登場。あいさつに次いで、会社概要と自社紹介を行い、遠方から参加する仲間を歓迎する温かい拍手が送られました。

その後、会場を移して忘年会を開催。東京以外に福岡や大阪、群馬や長野からも集ったVieps会員に加えて特別ゲストも参加して、30人超の大所帯で盛大に「忘年」しました。
なお、2015年最初の勉強会は1月23日(金)を予定。ご興味をお持ちの方、見学はいつでも大歓迎です。お気軽にお問い合わせください。