7月の勉強会報告

任意団体ヴィープス(宍戸伊助チェアマン)は7月15日、オンライン会議ツール「Zoom」を使用して勉強会を開催しました。

新型コロナウイルスの感染拡大で3月を最後に月例の勉強会を自粛してきたヴィープス。コロナ禍でオンライン会議ツールの利活用が進んできたことを受け、4カ月振りとなる勉強会企画は、「パッケージデザインのいろは」を演題にpcs.designの久保木明子氏が講演しました。

デザインの優れたものが必ずしも売上がいい、というものではない。経営に貢献するデザインは何かという視点を持ち日々考えながらデザインしている――と自己紹介した久保木氏は「なぜパッケージデザインが重要なのか」と提起。この中で「コミュニケーションツールであるメディアの分散化」を指摘した同氏は、次のように見解を示しました。

「これまで主要な媒体と言えば新聞やテレビCMでしたが、インターネットメディアの発達に伴い現在はSNSにも分散化してきました。そうした背景から、一つの商品がさまざまなメディアをつなぐ柱にもなり得るように。それゆえ、パッケージデザインは商品をより印象深いものにするという使命を背負ってくるのです」

久保木氏は「パッケージデザインの役割」「差別化とデザイン」「ロングラン商品の作り方」といった項目を挙げ体系的に講演。また講演中にはオンラインワークも実施。

▽Attention~目立つ▽Basic~カテゴリーらしさ▽Concept~伝わる▽iDentity~資産、といった「パッケージの評価基準ABCD」との評価基準に基づいて実際の商品のパッケージを加点したほか、また自社ECサイトで販売する商品としてラベルをリニューアルする、といった実践型も。名称は・ターゲットは・サイズは・価格帯は、そうした諸条件のもと相応しい容姿としてのラベルは…をおのおの頭をひねって考えました。

さらに「コロナ後のパッケージデザイン」を久保木氏が提言するなど、骨太な〝いろは〟を90分修学しました。