5月の勉強会報告
任意団体ヴィープス(木原一裕チェアマン)は5月13日、オンライン会議ツール「Zoom」でリモート勉強会を開催。当日はヴィープス会員以外からも参加者が集い、27人が聴講しました。
講演は、(一社)日本印刷産業連合会が主催する「グリーンプリンティング(GP)認定制度」に関するもの。宍戸伊助前チェアマンが起案したもので、「地球と環境にやさしい学びを得る」といった木原現チェアマンの活動方針のもと、今期は全2回で講演が企画されています。初回は同GP認定事務局の殖栗正雄氏が、GP認定制度の概要とGP工場認定取得のメリットについて解説しました。
殖栗氏は同制度の誕生の背景や今日までの系譜、現在の認定取得状況に加え、GP認定制度は「工場」「製品」「資機材」と3種存在していることなどを体系的に概説しました。
この中で、国内印刷産業の特色として同氏は①中小零細規模の企業や工場が大半②都市型・地域密着型産業③受注型産業、などと例示。これら特徴に対して、なぜ環境対応が求められ、GP認定制度が有効かを次のように説明します。
「①ゆえ専任者を置くなどして推進するには、人的にも費用的にも厳しいのが実態です。GP認定制度は、そうした実態に合致したもの。ISO14001の代替で取得するケースもあります。②の通り、周辺への環境対策は必須と言えるでしょう。さらに③については、発注者の意向が絶対の構造。社会全体でエコ意識が高まる足元の中、環境対応策をこちらから積極的に提案していくことが肝要となるでしょう」
また殖栗氏は、実際のチェックシートを画面共有しながら項目の説明を付すなど、申請時の基準やポイントなども詳らかにしました。
講演の後半は、会員企業でGP認定工場を取得する宍戸前チェアマンの大輪印刷からGP担当者が発表。項目に即したデータ収集の注意点やポイント、継続していくための勘所を説き、一同は熱心に耳を傾けました。