4月の勉強会報告
任意団体Vieps(木原一裕チェアマン)は4月17日、文京区春日の文京シビックセンター会議室で月例勉強会を開催しました。
今回の講師は、キャリアコンサルタントの間野裕子氏。ブラッシュアップ講座「大切な人材を大きな戦力に!社会人マインド醸成編 社会人マインド8つの意識とは?」をテーマに講演しました。
「企業が利益や成果を上げていく。そのためには組織力や生産性をどう高めていけるか。組織全体の力や企業の力を上げていくためには、やはり個の力が必要になってきます」と同氏。
冒頭、今回の講演の位置づけとして次のように説明しました。
個の力が企業の力となり、それが最終的にお客様にお渡しするサービスに変わっていく。それが利益となり成果となるわけです。その個の技術ですが、個人に帰属するものなので「どうにもならない部分」もあります。皆さんの社員や部下に対して、個の力を上げていきたいと思ってもなかなかその通りに伝わるものではないと思います。ではそこに何が必要かというと、「やる気・モチベーション」というところになります。
企業が利益を上げ、最終的に社会貢献をするのもそうですが、そのためには個のやる気・モチベーションが必要であるということ。長期的に成果を生むというところの視点でも、個のモチベーションややる気の働きかけが必要だと言われています。
今「これをやってください」と指示したら、その仕事は恐らくできるでしょう。短期的には生産性は上がるでしょうが、長期的に発展していくことが大切です。
要は、人の行動を変えようと思ったら、一番早いのは「やりなさい」でよいのでしょうが、長期的にという視点に基づくのなら「内面に語りかける」こと。働く姿勢を変化させる必要があるわけなのです――。
そう語った間野氏は、皆さんの企業の大切な社員、働き手の皆さんも楽しくお仕事ができる環境づくりを目指してどんなことができるのかというのを一緒に考えていきたいと思います」と述べました。
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80分間、オンライン組も巻き込み意見を募りながら双方向で講演。情報が整理され論理立てて構成された、とてもためになる講演でした。8つの意識、全部ここで公開しネタバレするのも何ですし、そもそも膨大な量になってしまいます。よって、ごく一部分だけピックアップします。
なお、会員は講演の動画が閲覧できます。聴講者の満足度も極めて高かった間野氏の講演は必聴です!
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「Iメッセージ」とYOUメッセージ」についてお話しします。
褒める=「承認」と捉えていただきたいのですが、「褒める」ことと「おだてる」ことは違います。褒めよう褒めようと思うと、おだててしまいがちです。コーチングでいう承認とは、もう「あるがままを受け止める」というイメージです。
例えば、3歳の子がくつを1人で脱ぐことができました。そのとき、皆さんは何と言いますか。「よくできたね」「上手に履けたね」といった具合でしょうか。3歳の子にならそれでよいですが、それが5歳になり6歳になって「よく履けたね」と言うでしょうか。本人は馬鹿にしてるのか、と思うでしょう。ではどうするか。
よく履けた・綺麗に抜けたから「自分はどう思ったか」っていうところを伝えていただきたいんですね。
例えば小学校一年生の子が帰ってきました。靴を綺麗に脱いでくれました。はい。嬉しいなと思ったとします。なんで嬉しいのでしょうか。お母さんだと分かりやすいかもしれませんが。なぜ嬉しいかというと「散らかってると直さなくちゃいけない」。家事が余計に増えるわけです。
ですから綺麗に抜けたことがよかったね、ではなくて「綺麗に脱いでくれたからお母さん助かったよ」ということ。これが「承認」です。その状況を受け止めるという、これが「Iメッセージ」なのです。綺麗に脱いだのは君。綺麗に抜けたねではなくて、綺麗に塗れたことでお母さん嬉しいんだよだってし、やること減ったからさっていう意味です。
仕事がスピーディーで助かるよ→誰が助かるか→「私が」。君は仕事早いね、これでもね悪くないときもあります。しかし、受け手にとっては「本当にそう思ってるのか」など、ちょっと違って言葉を受け取る方もいらっしゃいます。“次もこうやってやってほしいんでしょ”と思ってしまう方もいます。
そこに自分の感情が入るかどうかで伝わり方が全く変わってきます。YOUメッセージはイコール「評価」と捉えられてしまうことがある。なので、ぜひこのIメッセージを意識して使っていただきたいんですね。まず一つ目。褒めるというのは、承認する受け止めるいうふうに捉えていただきたいです。
そして、その際はIメッセージで伝えていただきたい。相手に届く言葉は、Iメッセージなんです。