6月の勉強会報告
任意団体Viepsは6月23日、文京区春日の文京シビックセンターの会議室で月例勉強会を開催しました。オンライン参加を含む14人が参加しました。
今回は「お互いのことをもっと知ろう」という趣旨のもと、会員企業のプレゼン大会を企画。いま知りたいこと・気になることを立案し月に一度勉強会を実施しているわれわれですが、今知りたいのは「お互いのこと」。新製品新サービスがあるのか、どんな経営戦略を執っているのか、どんな悩みが合ってどんなことに向き合っているのか。1社だいたい5~7分という長過ぎず短すぎない時間で、どんどんマイクを回して話していこうという試みでした。
はじめに木原チェアマンがあいさつ。「Viepsでプレゼン大会を行うのは恐らく今回が初。元々は粘着紙の共同購入から始まった組織ですが、その後メンバー相互に協力し合って、機械も機会もシェアしていこうという方針を掲げて現在にいたっています。今日はそうした原点に立ち返って、各社さんのプレゼンをしっかり聞いていただく。互いに生かせるものを生かし、お願いできるものもあのではと思います。各社の面白いプレゼンを期待しています」と告げスタートしました。
今回、手を挙げプレゼンに挑んでくれた仲間は次の7社8名です。
①フナミズ刃型製版②進和ラベル印刷③マキシール④茂木シール印刷⑤スズパック⑥フナミズ刃型製版⑦ULS➇山王テクノアーツ⑨村田金箔
残念ながら全部お載せしていたらきりがないので、ピックアップで。
結論から言いますと、とっっっても面白かったし意義深い時間になりました。お互い顔見知りですから変な緊張をするでもなく、リラックスムードで和やか。それでもそこは社会人であり常識人、なあなあでダラダラ進行する人は一切居ません。
きちんと資料を作り込んでテキパキとプレゼンする人、フリートークのようにいつの間にか自分の話題に巻き込んでいく人、サンプルを配って詳しく説明を付していく人。いかに集中して与えられた短時間で話をまとめるか、次の発表者につなげられるのかという発言者の意思や意地が感じられます。ほどよい緊張感を聴講者側も汲み取って、心地よい集中力を維持して時間いっぱい過ごしました。
発言は挙手制で強制ではありません。そんな中でトップバッターを務めるのは緊張するもの。それは若手の仕事と名乗り出たのは①、Viepsの新星で最年少参加者の木原優氏です。チェアマンのご子息が、しっかり自身の役割を察して登場しました。
木原氏は、フナミズ刃型製版が現在社を挙げて実践しているSDGs活動を取りまとめる中核を担う人物。同社ホームページにはSDGsに関する特設ページがあり、フナミズ刃型製版で実践しているSDGs活動の内容がきちんと可視化されています。その中核を担うのが、木原優氏だということです。
「当社が取り組んできた活動でSDGsのどの項目にマッチするのかを洗い出して書き出し、マッピングを行った後に『自社の経営資源でできることでまだ何をやっていないのか』を考えました。こうして、すぐに改善したり行動したりできるものに関しては、現在までの取り組み紹介に随時更新して追加。時間がかかる目標や長期的なことに関しては、2030年までの目標と計画という項目を作り『何をするのか』『どう取り組んでいくのか』を記載しています」と、同社のホームページを開きながら説明。
活動の開始はここViepsでの学びも大きく寄与しているとし、同氏は「先日久保井インキ株式会社の久保井社長が『SDGsとは道徳だ』と仰っていて、それがすごいしっくりくる表現だなと思いました」と感想を述べます。
取り組みを開始して約2年が経ったと木原氏は「SDGsに取り組んでみて、当社では部署間連携とか、あと業務の改善、効率化、あと経費削減。など事業活動の見直しのいい機会になったのではと思います」と結びました。
次いで③。静岡県富士市から、マキシールの牧諒介社長がプレゼンしてくれました。
昨年5月から、かつて一世を風靡した食玩シール、いわゆるビッ●リマンを彷彿とさせる正方形角の似顔絵シール「マキシールマン」の受注サービスを行う同社。発表後、地元のテレビや新聞、ラジオにとメディア媒体に取り上げられて注目を浴びています。
シールの仕様や印刷方法、サービスの価格や販売形態まで詳らかにする牧社長は「競艇のレーサーや音楽家、歌舞伎町のホストと全国からご注文をいただく」と手応えを語る一方で「お引き合いをいただくが、人を一人専任で事業につけてこの受注価格だと、採算をとるのは至難の業で」と悩みを吐露。経営者も多数の聴講者からは「価格設定は○万円でもいいのでは」「それでは気軽に頼める額ではなくなる」「一度作ったデザインをシール以外の形で売って利益を積んでみては」「缶バッチなど別サービスの横展開も一部行っている」等々、他人ごとにせず一緒になって若き経営者の新規事業を軌道に乗せるべくアイデアを出し合いました。
こういった具合でそれぞれのプレゼン内容はとても興味深いもの。また次回もやるべきだ、一度やっても一年後はきっとまた発表すべき内容が変わるはずなので定期開催しては。こういった前向きな感想が聞こえてくるなど、充実した会となりました。